2026/10/19 09:00
「ヴィーガンレザー」という言葉を目にする機会が増えました。
ただ、この言葉だけでは、現在生まれているさまざまな新素材を説明しきれなくなりつつあります。
2026年9月、Keringがミラノ・ファッションウィークで紹介した次世代素材を見ても、その種類は驚くほど多様です。
菌糸体を利用した素材。
発酵によって作られるバイオベースのナノセルロース。
植物由来素材。
再生繊維。
タンパク質から作られる素材。
さらに、再生農業や循環型の原料調達につながる素材まで。
つまり現在の素材開発は、
「本革か、合成皮革か」
という二択ではなくなっています。
素材そのものの作り方が、大きく変わり始めています。
never leatherが使用しているMalaiも、そのひとつです。
Malaiは、南インドのココナッツ産業で生まれる副産物を活用し、発酵によって生まれるバクテリアセルロースをベースに作られる植物由来のバイオマテリアルです。
ココナッツをそのままシート状にしているわけではありません。
微生物の力を借りてセルロースを育て、それを素材へと加工しています。
この「発酵から素材をつくる」という考え方は、今回Keringのプロジェクトで紹介されたバイオベース素材の一部とも共通するものです。
never leatherでは、Malaiを単に「本革の代わり」として扱っていません。
私たちが注目しているのは、
どこから来た素材なのか。
どのように作られたのか。
そして、その素材を使うことで、これまでと違う選択肢を作れるかどうかです。
もちろん、新素材だから自動的に環境に良いというわけではありません。
原料、製造方法、耐久性、輸送、廃棄方法など、素材はさまざまな観点から見る必要があります。
だからこそ、単純なラベルではなく、それぞれの素材の背景を知ることが大切だと考えています。
Keringのような大手ラグジュアリーグループが、菌糸体やセルロース、植物由来素材、発酵技術などに継続的に取り組んでいることは、新しい素材の可能性が一時的なトレンドではなく、ファッション業界の重要なテーマになっていることを示しています。
「何を買うか」だけでなく、
「何から作られているか」。
そんな視点が、これからますます身近になっていくかもしれません。
never leatherは、Plant-based biomaterialという新しい素材の選択肢を、もっと日常的なものにしていきたいと考えています。
