2024/01/08 14:16

ココナッツレザーと私中川の出会いを記したいと思います。

never leather は、非常にエコな素材【ココナッツレザー】からできています。

実はココナッツレザーとは一般呼称であり、正式名称ではありません。
南インドにある Malai Biomaterial社が製造する新素材のバイオマテリアルなのです。

never leather のブランドプロデューサーである中川がインドに在住していた2021年
(ちょうどコロナ禍でステイホームを強いられてた苦しい時でした...)
インドのクラウドファンディングサイトで偶然見つけたのがMalaiのココナッツレザーでした。

当時、アップサイクルやヴィーガンレザーが少しずつ世に出てきていた時代。
合皮に植物性原料を代替使用して、石油由来原料の比率をなるべく下げるという製法が今も主流なのですが、
Malaiのココナッツレザーは明らかに全くの別物でした。

使用する原料全てが天然のもの。

・廃棄予定だったココナッツウォーター
・麻の繊維
・バナナの茎の繊維
・天然樹脂

さらには、染色も全てインド産の植物由来染料を使用するというこだわりよう。

いわゆるレザーの代替ではなく、地球環境を尊重する、新しい素材であることが直感で分かりました。
自然から生まれたものを、人間の工夫で形を変え、最後にはまた自然に還っていく素材なのです。

手触りはでデコボコしており、目を凝らすと天然繊維も確認できます。
プラスチックは捨てると土に還るまで400年以上も必要なのですが、
Malaiのココナッツレザーはたった90-120日で生分解。ミミズの食べものにもなるのです。

Malaiのココナッツレザーを手にした瞬間、私はその素材感にひとめぼれしました。
と同時に「こんなにエコな素材を作った人は、どんな人なんだろう?」と興味がわきました。

すぐに連絡を取り、開発者兼CEOのZuzana氏とオンラインでお話ししました。
日本でもこの素材をぜひ広めたい!という熱意が伝わり、意気投合して今に至ります。
開発者兼CEOのZuzanaは私の尊敬する起業家であり、親しい友人にもなりました。

南インドに飛行機で飛び、直接生産工場を訪れ、どのような方々によって作られている素材なのかを確認しました。

古くからの地主さん、ココナッツ農家さん、ココナッツ加工業者さん、
工場の10名の職人さん方、事務のスタッフさんやマーケティングマネージャー。
皆さんとお話しするなかで、製造に対する誠実な姿勢と社会的意義を見出しました。

ココナッツレザーは環境負荷の軽減だけでなく、現地の雇用創出にも確実につながっています。
彼らが自分の持ち場で働く姿を見て、仕事を通して金銭とプライドを、自信を得ているという実感がひしひしと伝わってきました。
Zuzanaは異国の地で起業し、真のエコ素材を廃棄ココナッツから作り出すという偉業を成し遂げる最中にいるのだと感銘を受けました。

「ココナッツレザーを広めて、彼らと日本の人々の生活をつなぎたい。」

それが、never leather が誕生するDay 1のストーリーです。

続く―。

(中川)